ミミズクと夜の王/紅玉いづき ★★★☆☆ [キロク]
魔物のはこびる夜の森に、一人の少女が訪れる。
額には「332」の焼き印、両手両足には外されることのない鎖。自らをミミズクと名乗る少女は、美しき魔物の王にその身を差し出す。
願いはたった、一つだけ。
「あたしのこと、食べてくれませんかぁ」
死にたがりやのミミズクと、人間嫌いの夜の王。
全ての始まりは、美しい月夜だった。
──それは、絶望の果てからはじまる小さな少女の崩壊と再生の物語。
第13回電撃小説大賞<大賞>受賞作、登場。
電撃文庫にしては毛色が違う。とはいえ、「ライトなノベル」であることは確かだから、趣旨にはあってると思うけど。
絵本の内容を少し対象年齢を上げて長くした感じ。自分的にはもう少し裏があったりひねりがあったりしたほうが好み。さらっと読めすぎ、本の雰囲気にしては。
ミミズクの故郷の背景があまり語られなかったのが残念。あと王様の考えもいろいろなところで甘い、というか何というか。国を選ぶならもっと他の方法があろうに!
夜の王もなんだかよくわからん。その支配の及ぶ範囲がどのくらいなのか、とかその力がどのくらい強いのかとか、お前ただのツンデレかよ、とか。
あ、あと、有川さんが解説を書いていたのに驚いたよ。あれって、紅玉さんオンリーに対する策略?そりゃ毛色は似てるかもだけど。それとも、以後大賞作には解説をつけることにしたの?
そういえば、クローディアくんって、どのくらい麻痺してるんだろうね?首から下??
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