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初等ヤクザの犯罪学教室/浅田次郎★★★★★ [キロク]


初等ヤクザの犯罪学教室 (幻冬舎アウトロー文庫)

初等ヤクザの犯罪学教室 (幻冬舎アウトロー文庫)

  • 作者: 浅田 次郎
  • 出版社/メーカー: 幻冬舎
  • 発売日: 1998/04
  • メディア: 文庫


「私はこの先、皆さんに鮮やかな詐欺の手口とか、簡単な人の殺し方だとか、強盗、麻薬、誘拐などの兇悪犯罪のノウハウを講義するわけですが、これらはひとえに、こうした犯罪に善良な皆さんが巻き込まれないようにという社会的見地からあえて公開するわけであります」──直木賞作家が実体験(?)から学んだ教訓を密かに明かす犯罪学エッセイ!

 浅田次郎って何者!?と思わせるような内容がずらずらと。この人、タダの小説家ではない。なんだかもっと他の作品も読みたくなった。
 たぶん今はもう改正されてるとは思うけど、「死刑」に値する犯罪のなかに溢水罪があるとか、クスリはクスリでもそれぞれ違う効果や依存性があるとか、普通の本を読んでいては知る機会のないちょっと特殊な知識がいろいろ詰まっている。特に面白かったのは、天切り松の技術。同じ部屋で、しかも住人が目を開けたとしても、騒がれることなくそのまま泥棒を続行できるなんて、そうそう考えられない。「どろぼう学校」はこういうことを教えてるのかなあ。現代の家ではなかなか難しいだろうと思う。だから押し入りとか強盗とかになってしまうのか。
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"文学少女"見習いの、傷心。/野村美月 ★★★☆☆ [キロク]


“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)

“文学少女”見習いの、傷心。 (ファミ通文庫)

  • 作者: 野村 美月
  • 出版社/メーカー: エンターブレイン
  • 発売日: 2009/12/26
  • メディア: 文庫


「きみが大嫌いだ」──心葉にそう告げられてしまった菜乃。その日以来、心葉は本心を見せず、取り繕った笑みで菜乃に接するようになる。そんなのは嫌だ!と夏休み、菜乃はある行動に出るが……。
 傷心の夏が過ぎ、秋。文化祭に向け賑わう校内で、菜乃はまた新たな出逢いを体験する。不吉な影を背負った少女。彼女に関わる中で、菜乃は彼女の、そして心葉やななせ、皆が様々に心に抱える闇と光を見つめることになる。もうひとつに"文学少女"の物語、第2弾!

収録作品:「"文学少女"見習いの、傷心。」「"文学少女"見習いの、怪物。」

 ネタ本は、前者が「みずうみ」、後者が「フランケンシュタイン」。両方ともちょっと怪談じみている。とはいえ、前巻ほどの緊迫感というか、切迫感はあまりない。
 「怪物」の方が長いので、タイトルは「傷心」だが、「怪物」の方がメイン。「怪物」は、なんだか人それぞれの行動に納得できるものがあまりなかった気がする。特にななせと十望先輩。そして最後になぜあのキャラをだしたのか。
 うーむ。
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子どもが幸せになる学校/菅聖子★★★☆☆ [キロク]


子どもが幸せになる学校―横浜サイエンスフロンティア高校の挑戦

子どもが幸せになる学校―横浜サイエンスフロンティア高校の挑戦

  • 作者: 菅 聖子
  • 出版社/メーカー: ウェッジ
  • 発売日: 2010/11
  • メディア: 単行本


 2009年に横浜市が作った「横浜サイエンスフロンティア高校」。サイエンスに力点をおき、論理的思考力の育成につとめ、ゆくゆくは進学トップ校に、という願いをこめて作られた学校。そんな大きな夢を背負った学校の、構想から開校にいたるまでのドキュメンタリー。

 はじめに言うならば、この本のタイトルは内容と合っていない。サイエンスフロンティア高校は、「子どもを幸せにする」ために作られたわけではないからだ。別に国内トップの大学に入ったからといって幸せになるとは限らないし、論理的思考ができたからといって幸せになるわけでもない。そもそも「理科に強く、トップ校進学率の高い学校」というのは、大人の側の希望であって、それは決して子どもの幸せに直結するものではない。素直に副題をタイトルにしておけばよかったのに。
 横浜サイエンスフロンティア高校というのは、本当に新しい学校で、現時点ではまだ卒業生も出ていないはずだ。たぶん。でたのか? ぼくはいままでしらなかった。
 いろいろ特別なカリキュラムはあるけど、ぼくがいいなと思ったのは、そういうカリキュラムを通して、「自分は理系じゃないかも」と気付く生徒がいたことだ。それでも彼らは、「でも、理系の学校に入っちゃったしな」とは思わないで、逆に理系の授業が多いことを利点にしようとしているところが良いと思った。
 この学校から、どんな大学生ができていくのか、非常に興味深い。
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時をかける少女/筒井康隆★★★☆☆ [キロク]


時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

時をかける少女 〈新装版〉 (角川文庫)

  • 作者: 筒井 康隆
  • 出版社/メーカー: 角川書店
  • 発売日: 2006/05/25
  • メディア: 文庫


放課後の誰もいない理科実験室でガラスの割れる音がした。壊れた試験管の液体からただようあまい香り。このにおいをわたしは知っている──そう感じたとき、芳山和子は不意に意識を失い床にたおれてしまった。そして目を覚ました和子の周囲では、時間と記憶をめぐる奇妙な事件が次々に起こり始めた。
 思春期の少女が体験した不思議な世界と、あまく切ない思い。わたしたちの胸をときめかせる永遠の物語もまた時をこえる。

収録作品:「時をかける少女」「悪夢の真相」「果てしなき多元宇宙」

 映画「時をかける少女」の原作。「新装版」なので、画がキャッチーになっていた。しかし内容は、なんというか、映画とはほぼ?まったく?異なっている。同じなのは「理科室から始まる時空移動」というところくらい。和子は自分の意思では時空を移動することができないし、回数の指定も特にない。映画と違い、こちらは「事故」という感じで描かれている。ほぼ同じ機構を使った作品に「タイム・リープ」がある。当時は知らなかったけど、これはたぶん時をかける少女のオマージュだ。ミステリーとしても成立していて、自分はどちらかというとタイム・リープの方が好きだと感じた。まあ、書かれた年代に大きく差があるから当然なのかもしれないが。
 同時収録されている「悪夢の真相」は、すごくまとまっているというわけではないが、テーマとしては集約されていて面白かった。「果てしなき多元宇宙」は、なんというか、ストーリーを描きたかったというよりは、パラレルワールドという世界の構造を描きたかったような感じがした。
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その時殺しの手が動く/「新潮45」編集部・編★★★☆☆ [キロク]


その時、殺しの手が動く―引き寄せた災、必然の9事件 (新潮文庫)

その時、殺しの手が動く―引き寄せた災、必然の9事件 (新潮文庫)

  • 作者: 「新潮45」編集部
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2003/05
  • メディア: 文庫


「まさか、自分が被害者になろうとは」
 女は、男は、そして子は、何故に殺められたのか。その「手」は次に、誰の背後に下りるのか……。焼殺、絞殺、刺殺に射殺。刹那見る血塗られた結末は、定められた運命なのか。それとも「私」が読んだのか。今し方までの笑みがぶつりと途絶えた時、市井の人が奈落に落ちる──。誰をも襲う惨劇、現代の狂気を描くノンフィクション集。好評シリーズ第三弾。

 殺人ドキュメンタリー。しかし、アンソロジーであるためか、あまり文体や描き方、事件の選び方に統一感が感じられない。
 全体としては、おそらく「女」がテーマになっているのか?女性による犯罪が大半だが、なかには犯人不明のものが混じっていたりして、統一感に欠ける。
 また、実際にあった事件を分析していくノンフィクションであるはずなのに、演出的なことばの使い方が多く、推測も多分に含まれている。客観・冷静というよりは主観・感情的。ドラマとしては面白いかもしれないが。
 あと、各章通じて使われているタイトルのなかのカギ括弧の使用意図が不明。
・日野「不倫放火」殺人事件 単純に家を燃やそうとしたのか、子どもを殺そうとしたのかが問題だと思うのだが、あまり触れられていなかった。相手を狂わせるほどにいい加減な不倫をしていた相手と、よくそのまま夫婦つづけられるなあ。
・塩尻「人気AV女優」怪死事件 結局下手人を捜す捜査は行われたのか?もっと掘り下げて欲しかった。
・三島「女子大生」焼殺事件 見ず知らずの通りすがりの人に殺されるっていうのは本当に怖い。しかし、自転車に乗っていたのにどうして捕まってしまったんだという感がなくもない。
・宇都宮「散弾銃」主婦射殺事件 主婦と散弾銃という組み合わせが非常に不思議な名前の事件。たかが隣人なのに、ここまでいがみ合えるものなのだろうか。引っ越せばよかったのに。それにしても、個人同士のいがみ合いに、他の人達までまきこまれているのがかわいそう。
・大分「十五歳少年」一家殺傷事件 ポルノ雑誌を道ばたに撒くことになにか楽しいことがあるのだろうか。別に殺人までいかなくても、他にも衝動の殺し方はありそうなものだけど。十五歳なら。そして、「十五歳の少年が凶悪犯罪を起こした」ということから、少年法の対象年齢の引き下げを行うのはどうかと思う。軽犯罪だけを主眼にしているわけではないだろうに。下げたところで、少年たちの更正と学習のチャンスがなくなるだけなのではないだろうか。むしろそういう「少年」にどう対処するのかを考えないといけないわけで。
・札幌「歯科医」嫁惨殺事件 旦那兼息子は一体どうしたかったんだ?塾をやりたかったのか歯医者をやりたかったのかもよくわからないし、嫁を大事にしたかったのか母親を大事にしたかったのかもよくわからない。それにしても、両方の親が同居しているっていうのはなかなか珍しいケースではないだろうか。そしてまるで児童虐待のようにふたりのあいだで扱いに大きな差があるところもなんだか興味深い。
・稚内「冷凍庫」夫絞殺事件 夫を冷凍庫に入れた後のことを考えなかったのが最大のミス。殺した後長い間発覚させなかったのは、かなりすごいことなのに。そのミスが、この犯人のなかでは一番際立っているように感じられる。それにしてもこの新しい方の夫、前の夫の死体の近くで生活してたなんて、ぞっとしないだろうなあ。
・さいたま「実娘拷問」殺害事件 「拷問」というのは、暴行によって何か情報を引きださせるためのものだから、この事件で使うのは不適切なんじゃないだろうか。ただの一方的な暴力だし。虐待はやはり受け継がれてしまうものなのだなあ。その連鎖をどう断ち切るかというのは、社会全体で取り組まなければいけない深刻な問題だ。そしてなぜか虐待された人達は虐待された人同士でくっつくことが多い気がする。とすると、それは彼らのなかでは普通の日常風景なわけだから、異常であることを認識しにくいし、他者が介入して修復することも困難なのだろうなあ。「母のようにならないように」と考え続けて、結局ほぼ同じ(どころかもっと酷い)結果になってしまったのは、本当に皮肉なことだ。
・青梅「姉妹」バラバラ殺人事件 姉妹+ひとりという女性三人暮らしというのは珍しいのではないか。別にレズビアンであることはこの事件にはほとんど関係ないが。ただ物珍しかったから紹介したのだろう。しかし、殺しの動機はあまり強くないように感じた。もっと他にいろいろ逃げ方はあっただろうに。
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ドラゴンUMAの謎/南山宏 ★★★☆☆ [キロク]


ドラゴンUMAの謎―生きていた恐竜・翼竜・海竜 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)

ドラゴンUMAの謎―生きていた恐竜・翼竜・海竜 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)

  • 作者: 南山 宏
  • 出版社/メーカー: 学習研究社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本


 今から6500万年前に起こった天変地異によって、恐竜や翼竜、海竜は地球上から姿を消したという。だが、本当に彼らは一匹残らず絶滅したのだろうか。
 洋の東西を問わず世界各地に残るドラゴン伝説や恐竜をかたどったとしか思えない古代の土偶の存在が語る知られざる「もうひとつの人類史」をもとに、モケーレ・ムベンベからローペン、シーサーペントまで、世界中で目撃される「ドラゴンUMA」の実態に迫る!

 よくある典型的なオカルト本。こんなのが2000年代になってもまだ発刊されていたとは。突飛は突飛で面白いところがある。とはいえ、'00年代にふさわしく、それなりに科学的な分析を持ち込んできているところに、ある程度の信憑性は見られる。とはいえ、やっぱり実物が手に入っていないからこそのUMAであり、またそれがUMAをオカルトたらしめている部分だと思う。つまるところ、「そんなに映像や証言があるならモノをとってこいよ」と思ってしまう。UMAがUMAじゃなくなったっていう話をまとめた本、ないかなあ。
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柄本明「絶望」の授業★★★☆☆ [キロク]


柄本明「絶望」の授業―課外授業ようこそ先輩〈別冊〉 (別冊課外授業ようこそ先輩)

柄本明「絶望」の授業―課外授業ようこそ先輩〈別冊〉 (別冊課外授業ようこそ先輩)

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: KTC中央出版
  • 発売日: 2003/10
  • メディア: 単行本


 先輩に勧められて読んだ。俳優の柄本明が、小学校で演劇の授業をする。最後の数日をかけて、子供たちに「絶望」をテーマにした芝居を作らせる。
 柄本さんの、「子どもの素の演技が好き」という境地は、まだわからなかった。これからわかるようになるのかも分からないけど。また、普通の授業のように子どもに対して妥協せず。自分でもちゃんとは理解していない「絶望」という難しいテーマを与えたことも印象的だった。分からないことを表現しようとするのが、演劇なのかもしれない。でも、普通の学校の先生だったら、絶対そんな風に子どもを試すというか、極限まで考えさせるようなことをしないだろうなと思った。 
 古典も勉強した方がいいのかなあ。
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あのポプラの上が空/三浦綾子★★☆☆☆ [キロク]


あのポプラの上が空 (講談社文庫)

あのポプラの上が空 (講談社文庫)

  • 作者: 三浦 綾子
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1992/10
  • メディア: 文庫


 どの家にも、人に知られては困る恥部がある。暗部がある。が、一見さりげなく無事をよそおって人々は生きる……
 北の都札幌の病院長一家をひそかにむしばんでいたものは麻薬であった。覚醒剤であった。家族の葛藤と愛。青春の反抗と夢。切実なテーマに生きることの意味を探り、人間の絆を問う力作長編。

「うちは豊かで、与えられうるものを与えられてきたけど、うちには宗教がない」という言葉にすべてが集約される話。展開・結末ともに煮え切らない、と思う。
 クスリがどうしてそんな簡単に手に入るのか、そしてそのお金はどうやって出しているのか、家族の家庭内別居状態はどういう経緯で生まれたのか、などなど、語られないことが多すぎる。そしてクスリを許容しすぎ。みんなまったりと構えすぎでは。時代のせいかもしれないけど。
全体的に、うーん、なんだかなあ、という感じ。
 そしてタイトルの「ポプラの上が空」って、「ポプラの上の空」の「の」的な意味で「が」が使われてるんだと解釈してたけど、ラストで「ポプラの上からが空」という解釈だったことが分かってショックを受けた。そしてその表現が何を意味するのかよくわからなかった。

蜂蜜色の夕陽/向井ひなた ★★★★☆ [キロク]

 2010年に亡くなった先輩の家族による自費出版。ご家族により献呈。
 あまりの劣悪さに孤児院から逃げ出してきた幸弥と美弥の兄妹は、行く当てもなく寒さに震えているところを金髪の少年・桔馬が率いる浮浪児グループに助けられる。ふたりはそのままグループに入ることになり、日夜こづかい稼ぎの労働に励む。浮浪児たちはそれぞれ暗い過去を抱えていたが、普段はそんなそぶりも見せず明るく暮らしている。
 ある日偶然、メンバーの林太郎がある裕福な家の襲撃計画を聞いてしまう。実は林太郎はその家から家出してきたのだった。出自について嘘をつかれていたことに衝撃を隠せないメンバーだったが、一致団結して林太郎の家族を守る計画をたてる。林太郎は自分の正体を隠して参加するが、最後には異母弟に正体を見破られてしまう。「帰ってきてほしい」と懇願する弟を、林太郎はあくまでも兄ではないと言い張り、「今はもう新しい家族がいるから」と、浮浪児グループに残ることをきめるのだった。

 自費出版とは思えないクオリティ。内容も、装丁も。児童文学として書いているのでそれなりにさっぱり味だが、独特の世界観や、キャラクターの作り込みがよくできている。浮浪児グループにも、メンバーが何人もいるのにそれぞれが役割をちゃんと持っていて、キャラ立ちができている。展開も読めそうで読めないところが面白い。
 遺作だからこんなに光るのかわからないけど、どうせならちゃんとISBNを付けられた状態で本屋に並んでいるところをみたかった。
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文鳥・夢十夜/夏目漱石 ★★☆☆☆ [キロク]


文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

文鳥・夢十夜 (新潮文庫)

  • 作者: 夏目 漱石
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2002/09
  • メディア: 文庫


収録作品:文鳥、夢十夜、永日小品、思い出す事など、ケーベル先生、変な音、手紙

 夏目漱石の短編集。文鳥と夢十夜以外は随筆的な感じ。前2作は面白かったけど、後の5作は、ただ自分の過去をだらだと述べている感じがして面白く感じなかった。自分の話を書いているだけでも売れるんだなあ。
 文鳥は、うちも鳥を飼っているからか、文鳥の可愛らしい仕草が目に浮かぶようで、始終にやにやしながら読んだ。でもいくら面倒だからって世話しないで殺しちゃうのはどうなのよ。生きているうちの描写が可愛かったばっかりに、死んだ後のむなしさが激しかった。
 夢十夜は、好きなシーンもあったけど、どうして途中に六部殺しの類型が入っているのか謎すぎる。なにゆえ、なにゆえ。きっと研究もされているんだろうけども。
 いかんせん後半の随筆が占める割合が非常に大きいので、基本的には読むのが苦痛だった。偉い人に偉そうなことばを吐かれても、ふーん、へえで終わってしまう。自分が無感動なだけなのかもしれないけど。
タグ:漱石
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